弁理士資格~取得してからが始まり物語

弁理士の仕事についてあれこれ語ります。

弁理士試験の予備校の選び方について考えてみた

こんにちは。

今日は、弁理士試験を受験するにあたり予備校をどう選べばよいか、考えてみました。
弁理士試験は、予備校を上手く利用することが最短合格への道だと思います。
説明会への参加や資料請求をして比較検討してみましょう!
 
 
◎目次
 
 

1.弁理士とは?


知的財産に関する専門家です。理系の資格ですね。文系の方もいらっしゃいますが、
多くが理系出身者です。技術を扱うこと多いので、理系の方が多いのだと思います。
主な仕事は、特許や商標などの知的財産を取得したい方のために、特許庁へ手続きを代理して行うことです。
・過去のブログもどうぞ

 1-1 就職、転職、独立

 就職や転職先は、主に特許事務所か企業の知的財産部です。私のように企業の法務部で働く方もいます。合格してから、転職する方もいれば、もともと特許事務所や知的財産部にいて試験を受ける方も多いです。また、弁理士は独立も可能な資格です。独立して活躍する場合には、自分の専門とする仕事を何にするか、お客様をいかに獲得するかなど、検討する必要があるでしょう。


 1-2 平均収入、給与

 技術に詳しい方や、営業スキルが高い方、独立して仕事をどんどん獲得する方など、高い収入を得ている人がいる一方で、ごく一般的な会社員の収入と変わらない方もいます。弁理士の資格があるというだけで、収入が跳ね上がる、ということはないと思います。収入に関する過去記事です。よかったらどうぞ。


 1-3 資格登録の費用

 弁理士試験に合格しても、弁理士を名乗るためには弁理士会に登録をしなければなりません。登録には費用がかかりますし、毎月の会費も必要です。
 

 1-4 弁理士を名乗るか

 上記の弁理士登録費用とも関連するのですが、弁理士試験に合格しても登録しない人もいます。特に、企業で勤めている場合は、登録しない人が多いのではないでしょうか。これは、企業が登録費用を負担したくない、という意図もあるでしょうし、登録していなくとも業務に支障がない(代理人業務を行う必要がない)からだと思います。
 逆に、事務所ですと、弁理士のメインとなる代理人業務を行うために登録が必要ですので、登録されている方が多いと思います。
 

 1-5 弁理士のメリット


 弁理士を取るメリットは、就職・転職の際に少し有利なことです。また、知的財産の仕事で、キャリヤチャンスが巡ってくる可能性が高いですし、仕事を進めていく上での説得力が増します。個人的に弁理士資格を取ってよかったと思う点は、弁理士資格を通じた人脈ができたことです。人脈というと大げさですが、普段、会社では出会わないような様々な方と知り合いになることができ、知見が広がりました。また、海外に留学したときも。この資格を持っていることで、現地の事務所の方と知り合い、その事務所を見学させてもらうなど、なかなか出来ない体験ができました。

上でも紹介しましたが過去ブログ→弁理士は仕事ない、食えないって聞くけどどうなんですか? - 弁理士資格~取得してからが始まり物語


2.弁理士試験の概要


 2-1 難易度(合格率)

 平成28年度の合格率は7.0%だそうです。

 →平成28年度弁理士試験の結果について | 経済産業省 特許庁

 10年ほど前に比べれば、幾分か合格率も上がりましたが、まだまだ難関資格の一つと言えそうです。

 2-2 勉強時間

 勉強時間については、一概には言えませんが、2500時間~3000時間程度は必要と言われています。参考までに過去記事です。

hkoffice116.hatenablog.com

 2-3 試験の概要

 弁理士試験は年に1回おこなわれ、短答試験、論文試験、口述試験の3つの試験に合格する必要があります。また、弁理士を名乗るためには、上記で説明した登録費用を収める他に、実務修習を終了する必要もあります。


 2-4 試験と仕事はちがう

  弁理士試験の内容のほとんどは法律に関するものです。特に、手続き周りに特化した法律となっているように思います。しかし、実際の実務において、手続き周りは特許事務を担当する方が行います(特に、特許事務所ではこれが顕著)。法律が好きで弁理士になると、実際の実務について驚かれる場合があるかもしれません。
 個人的な意見ではありますが、法律が好きな方は、商標弁理士や企業の知財担当も視野に入れておくといいかもしれません。

3.予備校について


 3-1 予備校に行った方がいいの?

 弁理士試験は、社会人の受験生が多い傾向があります。そうすると、勉強時間に限りがありますし、改正法等の情報収集にそれほど時間をかけることができません。また、弁理士試験の情報自体、それほど出回っていないので、予備校を上手く利用することが最短合格への近道だと思います。


 3-2 予備校の選び方

 社会人や育児中など、勉強時間があまりとれない方は、WEBやDVD等でフォローがあるものを選び、上手く活用しましょう。ただ、WEB等のフォローがあると思うと、ついつい講座に行くのを休みがちになってしまうので、講座は絶対に休まない、という心構えは必要かと思います。

 近くに講座がない場合は、通信を利用するのも一つの手です。こちらも、WEB等のフォローと同じですが、ついつい後回しになりがちですので、スケジュールを組んで勉強を進めていきましょう。


 3-3 予備校の比較

 予備校は、LEC TAC代々木塾がよく聞きますね。

 各予備校の講座や費用の一例を挙げてみました。

例示の費用の他にも、短答・論文・口述試験の模試の費用、書籍代など、色々と費用がかかることは念頭に入れておいた方がよいでしょう。

   

講座 (通学) 費用 場所 期間 実績

 【LEC

2018年合格目標  1年合格ベーシック+アウトプット完成 【通学+Webフォロー】

514,360円 新宿/名古屋/京都 5月~翌年2月 3年通算 初回受験合格者の3人に2人がLEC出身 ※http://www.lec-jp.com/benrishi/reason/

 【TAC

8ヵ月本科生

300,000円 新宿/渋谷/ 八重洲/梅田 9月~翌年6月 不明 ※体験記はこちhttp://www.tac-school.co.jp/kouza_benrishi/benrishi_jisseki.html

 【代々木塾

弁理士試験対策 H30論文短答入門コース

241,000円  お茶の水 4月~翌年3月 不明 ※体験記はこちhttp://www.yoyogijuku.jp/voice/

※2016/6/26日現在

※オプション等は考慮していません。   
※上記は例示です。この他にも、たくさん講座がありました。   
※割引価格の講座もありますので、随時費用は変更になると思います。

 

 3-4 ゼミは入った方がいいの?

 仲間がいたほうが頑張れる、情報収集に役立つという意味で、ゼミは有効かと思います。一方で、他の人の勉強の進み具合が気になったり、情報に惑わされやすくなったりする場合もあります。ご自身に合っているかで決めてもいいかと思います。

 ちなみに、私自身は、ゼミに入るための試験で落ちました(笑)でも、試験には合格しましたので、入っても入らなくてもどちらでもいいのかな、と思っています。

 

4.資料請求や説明会


 ご自身に合った予備校を見つけるためにも資料請求をしたり、説明会に参加して比較検討してみましょう。迷ったら無料のWEB受講や体験講座が用意されている予備校もあるので、受けてみるのもお勧めです。

   

 ※無料のWEB講義が体験ができるようです。

 

弁理士| 資格の学校TAC[タック]

※無料のWEB講義が体験ができるようです。

 

弁理士専攻代々木塾【試験対策講座・ゼミの開講(通学・通信)】

※無料相談があるようです。

 

5.個人的な感想


 私は、3回目の受験で合格しました。 予備校は代々木塾を選びましたが、初めの2年は、ほぼ勉強らしい勉強はしませんでした(反省)。あまりお勉強のできない私が 初めて学ぶには、代々木塾は少し難しかったように感じました。 3年目で合格した時は、代々木塾の論文の基礎コースを受けてみっちり勉強しました。 基礎でしたが、十分に活用できました。弁理士試験の全体像をつかんだ後だったので、論文の講座もすんなり理解できたと思います。

  当時、LECは短答に定評があると聞いたので、 初学者である私は、短答をLECで勉強して論文を代々木塾で勉強してみたかったです。 ですが、実際は予備校を変えるのもちょっと手間ですよね。割引も効かなくなったりするし。悩みどころですね。

 ぜひ、ご自分に合った勉強方法、予備校を見つけてくださいね!

 

 

弁理士| 資格の学校TAC[タック]

弁理士専攻代々木塾【試験対策講座・ゼミの開講(通学・通信)】